知財裁判例– category –
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損害額の計算(R05.09.29東京地判)
損害額の計算って、なかなか苦手な人が多いですよね。実際の事件においては、損害額については、原価や売上げを隠すために一部非開示になることが多いです。なので、具体的な事例を見ることは少ないと思います。ただ、その中でも、かなり細かく金額が出ている事件を紹介します。 事例としては、著作権侵害に関するものです。ただ、著作権侵害... -
令和5(行ケ)10007(R05.08.10 知財高判)
たまには裁判例の話とかしておきます。 意匠法の新規性の喪失が問題となった事例です。 原告が被告に意匠が記載された写真、パンフレット等をメールで送った行為が、新規性喪失に該当するか?ということが争われています。 あっさり考えれば、送信相手に守秘義務がなければ新規性喪失してしまう訳ですが、現実的には争いになることはあります... -
MIRAI事件(知財高判 R04.11.21)
商標「MIRAI」に関して4条1項15号が争われた事案。 出願商標(商願2015-92058)は、「MIRAI」(指定商品12類自動車等)、出願日が平成27年9月24日です。 この商標は、出願日が平成27年7月18日に出願(商願2015-68401)された「MIRAI」を分割出願したものです。 そして、この出願は複数分割出... -
特36条6項2号の解釈(知財高判 R04.11.21)
特許法36条6項2号について。 特許出願における特許請求の範囲の記載については、「特許を受けようとする発明が明確である」(特許法36条6項2号)との要件に適合することが求められている。その趣旨は、特許制度が、発明を公開した者に独占的な権利である特許権を付与することによって、特許権者についてはその発明を保護し、一方で第三... -
東京地裁 R04.10.25 芸術センター事件
商標権の使用許諾に対するライセンス料について争われた事件です。 「東京芸術センター」「神戸芸術センター」「福岡芸術センター」の登録商標の使用について、使用料の請求に関するものです。 最終的な結論としては、使用許諾契約の事実が怪しいということ、また、一部登録商標を使用しているけれども、権利濫用と判断され、使用料相当額の... -
リツイート時の同一性保持権侵害(知財高裁 R04.10.19)
Twitter社に対する発信者情報開示請求に関する控訴事件(知財高裁)です。 リツイート時に画像が変わるのは、Twitterの仕様上仕方ないのでやむを得ない改変にあたるというもの。 ①本件ツイート1-1に添付された画像のうち、本件投稿画像1-1-2及び1-1-3は、本件被控訴人イラスト1と乙1の2イラストを重ね合わせたものであり、ま... -
「夢」事件(平成31年(ワ)第8117 東京地裁R03.06.28)
最近の知財判例から。 原告Xは「広告及び宣伝業,印刷物の企画及び製作販売,出版物の編集,製作,発行販売等を業とする株式会社」です。 被告Yは「酒類の製造及び販売,観光用土産品の販売,農水産物の加工販売,清涼飲料水,嗜好飲料及び食料品の販売等を業とする株式会社」です。 原告Xは「夢」(標準文字)、指定商品「日本酒」の登録... -
これを見て何を思いだしますか?
さて、これをみて何を思い出すか?というクイズです。 ・・・・さて、何でしょう? 以下、答えがあるので、考えてみよう! さて、これについては、一応以下のような問題があるようです。 この画像はある会社が運営するお店の設備やお店で販売する商品の図柄の一部を抜き出して加工したものです。元々の図柄では,円の中心部分...
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