Lゼミが今年も始まりました

ゴルフの難しさと論文の難しさ

ネットでたまたま見た記事で、ゴルフは難しいというのを何気なく読みました。
ちなみに、自分はゴルフは全くやりません。

ゴルフのニュース
少し練習をサボったらスコアがドーンと落ちた… なぜゴルフは“現状維持”すら難しいのか? すぐ“退化”する人... 「少し練習期間を空けたら一気に下手になった…」と感じたことのあるゴルファーは少なくないはずです。なぜゴルフは現状維持すら難しいのでしょうか?

面白かったのが、ゴルフを論文に置き換えると、ほぼ当てはまるということです。
例えば、上記の記事には以下のようなことが書いてあります。

「一見、効率の悪そうなスイングをしていても、安定して真っすぐ打てる人がいるのは、打ち込んでいくと体が覚えてきてうまく帳尻を合わせてフェースの真ん中にボールを当てられるようになるからです。ただ、なぜ真っすぐ打てているかを本人が理論的に理解していないので、再現性がほとんどなく、練習期間が空いてしまうと徐々に後退してしまいます」(引用:https://egolf.jp/life/161546/

これを論文に置き換えると、以下のような内容だと思います。

「効率の悪そうな答案を書いていいても、論点にはまって点数が取れるときがあるのは、答案を書いていくと問題によって上手く論点にはまるときがあるからです。ただ、なぜ論点が書けたのかを本人が理論的に理解していないので、再現性が殆どない。」

となります。ゴルフは複数の技術の組合せと書かれていますが、論文も実は複数の技術の組合せがあります。
その中で一番基本的なことは、「問題文に対応した答案を書く」「問題文の言葉を使う」ことです。
この基本がまずできないことが多いです。

論文の答案って、やることが多く、一気にやろうとすると上手くいきません。
ただ、学生時代、球技が得意だった人、楽器が得意だった人と、色々な人がいたと思います。
論文も、直ぐにコツをつかむ人と、時間がかかる人がいるのは事実です。
ただ、しっかり段階を踏んでいけば、誰でも合格レベルには到達できます。

今ゼミでは第1フェーズですが、まずは分析シートのチェックをしっかりするということを意識して貰っています。
これをすることで、問題文の言葉をしっかり意識することができるようになるからです。
そして、問題文の言葉を「そのまましっかり使う」ということは、実務でも役に立ちます。
我々弁理士は、意見書を書くときに「言葉をそのまま使う」ことが多いからです。

例えば、特許の意見書であれば、請求項の文言をそのまま使って意見を主張します。
また、反論等では、審査基準の言葉をそのまま使うこともあります。
商標の意見書では、審査基準、判例の言葉だけでなく、例えば辞書の言葉をそのまま使うことがあります。

そのままの言葉を使うということが、単なる主観的な意見ではなく、客観的な観点からの意見であることの証明につながるからです。

ゼミは23日(土)は商標法で1回転が終わります。
頑張っていきましょう。

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この記事を書いた人

都内在住の弁理士。平成14年登録。
専門は特許(特にソフトウェア特許、画面UI、システム)。
LECで弁理士関係の講師。

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