すぎやまこういち先生という有名な作曲家がいます。
あの、ドラゴンクエストの音楽を作曲した人です。
他にも有名な曲をたくさん作曲しています。
そういえば、JRAの東京/中山の音楽も作られています。
さて、すぎやまこういち先生が「著作権」の話をしているものがあります。
JASRACの講演会で話されたものみたいです。
ここで面白い話は、著作権は「人格権」と「経済権」に分かれているというものです。
講義でも話をしていますが、著作権の考え方の一つは「著作者にお金が入ってくる仕組みを作る」ことだと自分は考えています。
複製権や、公衆送信権といった支分権があるのは、何も許諾を得ないと当該行為が実施できない。
したがって複製したければ、著作者から許諾を得るしかない。
そして、著作者から許諾を得るにはただとはいかない・・・という仕組みです。
まさにこの支分権の仕組みが財産権と言われており、すぎやまこういち先生が書かれている「経済権」という話になります。
この中で、もう一つ面白いのが、ドラゴンクエストの序曲(有名な曲です)は「5分でできた」という話です。
上記のサイトから引用します。
30年前の曲で、今再び人気の「亜麻色の髪の乙女」のメロディは車で運転中に急に浮かんだメロディなのです。それでよく著作権に関して「たった5分で出来た曲にしては、ずいぶん稼げていいね。」と言われるのですが、これは5分ではないのです。
ドラゴンクエストの「序曲」を作ったとき、僕は54歳の時です。ですから、「序曲」が出来上がるまでには「5分+54年」と考えてください。つまり、僕の54年間の人生が無ければ、あの「序曲」は出来なかったわけです。
単純にその曲だけを見れば「5分」だけど、その為には色々な蓄積があるというものです。
我々も、クレームや、中間の対応をしているときに、あっという間に方針が決まるときがあります。
例えば、アクション対応でも、引例をみて、「よし」と思って判断してコメント書いて概ね1時間位で終わるときがあります。
これも、単純に仕事量としては1時間ですが、弁理士として経験があったから1時間でできるわけです。
そう考えると、普段の仕事のひとつ一つがとても大切だということを痛感します。