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質問について(意匠法短答)

質問があったのでお答えします。
なお、同一のゆうしゃ様からのご質問です。

ゆうしゃ

R5-意09-2に関して、解答が放棄されている為、意匠登録を受けられない(◯)となっております。当方の認識としては、放棄は将来効である為、後願の設定登録時にはまだ先願は存在している可能性もあるのでは?とも考えてしまいます。(R3-意06-1も同じく)
似たような問題が特許法?にもあったような記憶がありまして、確認させていただけると幸いです。

問題文は以下の通りです。

[R05-意09-2]甲は本意匠イに係る出願が設定登録された後、意匠イに類似する意匠ロをその関連意匠として出願した。意匠ロの意匠権の設定登録の際に、本意匠イに係る意匠権が放棄されていた。このとき、甲は、意匠ロについて、意匠イの関連意匠として意匠登録を受けることはできない。

設定登録のとき、既に意匠権が放棄されていると記載されています。
したがって、その時点で意匠権が存在しているということはないです。

ゆうしゃ

H19-25-1についてになります。先願の甲の出願イ、ロがそれぞれ別出願されており、後顔ハはイロどちらかに類似していれば関連意匠を適用する事で登録を受けられるのではないでしょうか?それとも問題において、先願のイとロは同一出願されており、この場合はイ、ロどちらにも類似していないといけないということでしょうか?この点ご解説頂けますと幸いです。

問題は以下の通りです。

[H19-25-1]甲が、自ら創作した類似しない意匠イとロについて、同日に意匠登録出願をして意匠登録を受けた場合において、その出願の日後、意匠イとロのいずれにも類似する意匠ハについて、意匠イを本意匠とする関連意匠の意匠登録出願をしたとき、意匠ハについて意匠登録を受けることができる場合がある。

仮に意匠ハが意匠イを本意匠とした場合、類似する意匠ロに基づいて9条1項で拒絶となります。
また、意匠ハが意匠ロを本意匠とした場合、今度は類似する意匠イに基づいて9条1項で拒絶となります。
なので、両方の意匠の拒絶理由を解消する必要があります。
本問は、本来はハが先願(又はイトと同日)に出願され、イロがハを本意匠として出願しないと3つの意匠は登録になりません。

ゆうしゃ

これぽん5ですが、「図面、写真、ひな形又は見本の別の記載の変更は要旨変更ではない」との事ですが、ここにおける図面とは何をさしておりますでしょうか?
以前の入門講座やプライマリー講座では「写真、ひな形又は見本の別」は提出物件の目録の事であるとご解説頂きましたが、「図面」が何をさしているのか、わからず混乱しております。一つ前のこれぽん4では「図面の補正は要旨変更となる」とあり、矛盾しているようにも感じております。

ここの図面、写真、ひな形、見本は、意匠登録出願として提出できる書類の種類(かな?)です。
通常は図面で出願することがおおいので、その場合の図面をさしています。
これポン4の「図面」は、本当に意匠登録出願として提出した図面のことです。
これポン5は願書の記載としての欄の文字だけです。

【提出物件の目録】
 【物件名】    図面 1

願書の最後に上記内容を記載するのですが、この願書の記載のこと(図面そのもの)ではありません。

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この記事を書いた人

都内在住の弁理士。平成14年登録。
専門は特許(特にソフトウェア特許、画面UI、システム)。
LECで弁理士関係の講師。

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