4条1項6号は、公益的な理由も含むのですが、
併せて出所混同防止の規定も含むとされています。
それは、4条1項1号等と異なり、
当該団体が出願すれば登録を認められることから言われています(4条2項)。
後発的無効理由というのは、今まで登録になっているものが無効になるという非常に酷な制度です。
例えば、皆さんの持っている車が旧に「法律に適合しなくなったので、来月廃車して下さい」と言われたら困りますよね。
財産を勝手に国が「ダメだ!」というのは、ものすごく例外的な規定です。
したがって、どうしても、本当にやむを得ないのだけを後発無効にしています。
そうすると、地方公共団体等の商標については、あとから無効にするまでではないというのが現行法の判断です。
さて、この質問がありましたので、よくある話をさせて頂きます。
法律は難しく、「○○にならないのはなぜだろう?」「○○になるべきではないか?」という疑問が出てくると思います。
ただ、法律なので、立法時点で判断しているので、それは単なる「ルール」です。
例えば、昔は自ら公知にした場合、特許法では新喪例は使えませんでした(それなりに理由がありました)。
しかし、法改正で使えるようになりました。
このように、法律は単なるルールですから、変わることもあります。
4条1項6号についても、後発無効理由に将来的にはなるかも知れません。
しかし、現行法ではしていないというだけのルールであり、そのルールのために理由付けがあるというだけです。
おそらく、4条1項6号については、講義で言っている「著名性」の要件があるので、問題ないという判断かも知れません。
しかし、昨今のネット社会を考えると、バズったことにより終日で著名になる可能性を考えると、将来は変わるかもしれませんね。
なかなか勉強をしていると難しいですが、1つずつ疑問点を潰していくと、短答試験でのブレを無くすことができます。