いつもお伝えしているように、試験勉強は「実力」と「運」とのバランスをどこに持ってくるかだと思っています。
論文試験については、まず自分の答案スタイルと、その年のスタイルがはまれば合格できます。
当然「何が出ても大丈夫なようにする」=「運の要素を極力排除する」というのは一つの方法です。
しかし、限られた時間の中で、それが難しいということもあります。
昨年の論文試験の場合は、例年と比較すると自分が教えている受講生の合格率は高かったと思っています。
おそらく、普段からかなり繰り返して伝えている論点が出題されたという年であったというのがあります。
今年については、例年通りとは思っています。
で、受験生の顔ぶれと、答案とを思い出してみると、
今年は「普段から記載量の多い人」が合格している年だなというのは感じました。
論文試験は、必ずしも記載量が必要というものではないと思っています。
しかし、今年の結果をみると、自分の受講生だけみると、
ポイントを記載するスタイルの人は合格しにくかったと感じています。
論文試験については、原則として記載量が多いことはマイナスになることはないので、
当然多くのことを書くことで、不合格の可能性を下げることができます。
しかし、これは受験生自体の物理的な記載量があるため、全員が同じようにできないのが難しいと思っています。
記載量が多い人は、規範を書いているとかそういう話ではないです。
当てはめとかを、例えば先使用権であれば、問題文の言葉を使って全部する、除外規定も記載するという流れです。
そして、主語、述語といった文章を、しっかり書いていた人が(本番はどうであったか解りませんが)
合格しているのかなという心証でした。
ただ、繰り返しになりますが、今まで見てきた受験生も、記載量が少なくても合格している人はいます。
そのため、記載量については、必須ではないと思っています。
ただ、不合格になるリスクは避けられることは事実です。